ФСБ,ОМОН,СОБР,ФСКН,ССО,ВВ

1.ロシア連邦保安庁(ФСБ)

ロシア連邦保安庁はロシア連邦内での治安維持等を行う機関である。

前身となったのはNKVD、KGBと呼ばれた機関であるため、防諜、対テロを主任務とす る。FSB隷下のスペツナズとしては、アルファ部隊、ヴィンペル部隊があり、これらの 部隊も対テロ等に投入される事がある。

実際に投入された事件

アエロフロート機国内便ハイジャック事件(1989)

モスクワ劇場占拠事件(2002)

ベスラン学校占拠事件(2004) 等

ヴィンペル部隊は、公式任務としては原子力施設の警備となっている為、これらの作戦にメインで投入されるのはアルファ部隊となる。

 

2.特別任務民警支隊(ОМОН)

OMONはロシア内務省(現在は国家親衛軍)に所属する特殊部隊。この部隊も特殊部隊であるため、スペツナズと呼ばれる部隊の1つである。主任務は国内で発生した暴動やデモの鎮圧である。

武装犯罪集団の取締も行う為、上記のFSBアルファ部隊と共に、モスクワ劇場占拠事件、ベスラン学校占拠事件にも参加している。

また、第一次及び第二次チェチェン紛争にも参加しており、治安維持の為の警察系特殊 部隊(日本で言うところの機動隊)という形で活動を行っている。

 

 

3.緊急対応特殊課(СОБР)

OMONと同じく内務省(現在は国家親衛軍)に属するスペツナズ。

こちらは主に武装犯罪組織の活動抑制もしくは阻止、不法所持される武器や麻薬等の取 締を任務としている。

(OMON を機動隊とするなら SOBR は SAT)

主な参加作戦

ブデノフスクでの人質開放(1995)

ペルヴォマイスキーでの人質開放(1996)

他にも各地での人質開放作戦等に従事している。

 

 

4.ロシア連邦麻薬流通監督庁(ФСКН)

FSKNはかつて独立していたが現在では内務省麻薬統制総局に改編された機関である。 主任務としてはその名の通り麻薬の流通を取り締まる機関であり、武装した麻薬組織に対抗する為の装備を有している。

任務の性質上、具体的な名称の出て来る作戦等には従事していないが、ロシア国内だけに留まらず、アフガン等で米軍との共同任務にあたり、麻薬製造工場等の破壊任務に従事している。

 

 

5.特殊作戦部隊(ССО)

SSOは、21世紀型の軍事紛争に対応する為の特殊部隊として創設された部隊である。2014 年のクリミア危機の際、SNS等に写真がアップロードされ話題となった部隊の1つである。

任務は多岐に渡るが、基本的には他国の特殊部隊と同様の任務を帯びていると考えて問題ないと思われる。

参加したと言われている作戦

クリミア危機(2014)

Su-24M撃墜事件(2015)

パルミラ攻勢(2016)

アレッポ奪還作戦(2016)

 

6.ロシア国内軍(ВВ)

ロシア国内軍、略称VVは内務省(現在は国家親衛軍)に属するロシア国内での軍事行動を目的とした組織。(前述のOMONやSOBRは軍事力を有するものの警察組織であるが、VVは軍事組織である。)

任務としては公共の秩序の維持、重要施設の警備、領土防衛等であるが平時では災害派遣等にも派遣される場合がある。ロシア内務省の指揮下にある為、ロシア内務省軍とも呼ばれている。

国内軍の内部にもスペツナズは存在しており、各地域に1つ、もしくは複数の部隊が配備されている。代表的なのは第604特殊任務センター『Vityaz』で、特定の司令部に配置されている訳ではなく、独立作戦任務師団(ODON)隷下とされている。

主な参加作戦

第一次チェチェン紛争(1994)

第二次チェチェン紛争(1996)

また災害派遣として

コンビナート「マヤーク」事故(1957)

チェルノブイリ原発事故(1986)等